今回から「 数の入門と算数 」というシリーズを始めます。
自分は算数や数学というのは、非常に苦手で嫌いだったのですが、大人になってみて一度しっかり学んでみたいと思うように成りました。
どうせ学ぶなら徹底的に基礎から、小学 1 年生からやり直す気持ちで学びたい。という思いで「 数の入門と算数 」というシリーズタイトルをつけました。
第 1 回のテーマは「 数の概念と0の存在 」です。
数ってそもそも何? 0って何者? まずはここから始めていきたいと思います。
数式を書くにあたって「 MathJax-LaTeX 」というプラグインを入れました。これについては当ブログに導入したプラグインという記事で、簡単ですが紹介をしております。
数とは?
数とは「 その物の特徴をすべて除き、量だけに注目して表すもの 」とされています。
つまり数とは「 物事の数量である 」と言えます。そして数字(算用数字、アラビア数字)は世界共通の表記法です。
数を使い「 数える 」ことで、「 個数 」そして「 順序(何番目)」も表すことができます。
ちなみに「 数 」が生まれる前の「 数を比べる方法(多い、少ない、等しいの判断方法)」は、「 1 対 1 の対応(ペアを作る)」を使っていたと言われています。
数の目的と利便性
数を使うことで、物事の抽象的(感覚的、主観的)な表現(高い低い、熱い冷たい、速い遅いなど)を、誰もが分かる共有できる、具体的(客観的)な表現にする事ができます。
つまり「 正確に物事を人に伝える事ができる 」ということです。
算数や数学を学ぶ理由として「 客観的に、人に説明する力をつけるため 」と言われることもあります。
数の構成
数は「 種類(何か)」「 数字 」「 単位(対象や質)」の 3 要素で構成されています。
例えば、りんご(種類)3(数字)個(単位)これはどれか 1 つ欠けても意味が伝わらない(分からない)です。
ここで特に大事なのが「 単位 」です。これが定まらないと「 数字(数量や大きさ)」が全く変わってしまいます。
例えば、りんご 6 個、りんご 6 切れ、りんご 6 g では、全然数量が違うわけです。
だから、計算は「 単位を揃える 」ことが大事なのです。同じ単位でないと比較や計算ができないからです。
数字の仕組み( 10 進法 )
世界中で使われている「 10 進法 」これは「 0 〜 9 の 10 個の数字を 1 つの束と見ること 」です。
つまり「 10 ずつ束を作っている 」というものです。起源は「 人間の指が 10 本だから 」と言われています。
この「 数字 」が便利なのは、一目で「 位取り(数の位を定めること)」が分かる事です。
例えば「 1356 」 なら、千の位が「 1 」百の位が「 3 」十の位が「 5 」一の位が「 6 」とすぐに分かります。
考え方としては、\(1356=1000+300+50+6\) であり、
これは、\((1\times1000)+(3\times100)+(5\times10)+6\) と表すことができます。
つまり、\((1\times10^3)+(3\times10^2)+(5\times10)+6\) ということです。
このように、左にある数字には「 10 」があり、左に 1 つ移動する度に「 10 倍 」されていきます。
これが「 10 進法 」です。10 進法は「 10 ずつ位取りをしている 」というわけです。
ちなみに、世界的な計算のルールがあり、
- 原則として式の左から解く
- カッコの中を先に計算する
- (+)(-)より(×)(÷)を先に計算する
となっています。電卓で計算するときには特に注意が必要です。
世界共通の長さの単位
世界共通の長さの単位は「 メートル 」ですが、これは地球の大きさから割り出したものです。( 18世紀末のフランス革命の後に制定)
北極から赤道までの長さを「 1000万メートル( 1 万キロメートル)」と定め、これを 1000万に等分したものを「 1 メートル 」としました。
1000万メートルとは、地球の周囲の 1/4 に当たるので、地球 1 周が 4000万メートル( 4 万キロメートル)となります。
この「 メートル 」を元に「 10 進法 」を使い、様々な単位が決められていきました。
メートル法の特徴は、徹底した 10 進法にあります。
ちなみに身近な数字は 10 進法だけではありません。例えば時間なら、60 秒で 1 分、60 分で 1 時間となり、これらは共に「 60 進法 」です。
さらに、24 時間で 1 日( 24 進法 )、7 日間で 1 週間( 7 進法 )、12 ヶ月で 1 年( 12 進法 )と様々です。
そして「 コンピューター 」の世界は「 0 と 1 」だけ、ON と OFF の 2 つしかない「 2 進法 」の世界です。
「 0 」の概念
「 0 」とは「 空きの記号 」であると言われています。つまり本来は「 数ではない 」という事です。年号に「 0 年 」が無いのも、数ではないからです。
元々「 0 , 零 」とは「 物が存在しないこと 」を表しています。数学では「 ない 」という言葉は「 0 がある 」と言い替えられます。
例えばテストで「 0 点を取った 」などは、「 点数がない 」ことを「 0 点がある 」と言っているわけです。
また「 10 進法 」の「 0 」は「 空っぽの場所 」でもあります。
例えば「 204 」という数字なら、十の位( 10 の束 )が「 ない、空っぽ 」ということを表しています。
基準としての「 0 」
そして「 0 」には「 基準としての 0 」という意味もあります。
例えば、定規やはかりなどの目盛りは「 0 」から始まっています。これがあることで簡単に正確に測れるわけです。
他にも「 海抜 〜メートル 」や「 標高 〜メートル 」というのは、平均的な海水面を基準( 0 )として測ったときの、陸地の高さを表しています。
あとがき
「 数 」そして「 0 」というものについて、生まれて初めて学びました。
今まで当然のように日常で使っていたので、「 数とは? 」「 0 とは? 」なんて考えた事もなかった自分としては、とても新鮮でした。
言われてみれば当たり前の事で、大した内容ではないと思いますが、その当たり前の事を「定義として明確に理解しておくこと」は、非常に有益な事だと考えています。
最後までお読み頂きまして、誠にありがとうございました。